私はもともと建築でない分野を学んでいたのですが
建築の業界に来たのにはきっかけがあります。
学生時代に良くご飯を食べに行っていた古民家カフェの雰囲気がとても気に入っており、古民家の再生にはもともと興味があったのですが
インターンシップと言われる2,3週間の就労体験で伺った設計事務所での体験、体感がきっかけとなって建築業界に足を踏み入れました。
オキタは日本古来の家に対する考え方を大事にしております。
「丁寧」であること。
日本家屋の、細やかなところまで行きとどいた配慮、気配りから学ぶことは多くあります。
例えば縁側。
外側に設えらる縁側と、内側に設えられる縁側がありますが
前者に関しては、縁側部分が一つの空気の層となり、夏の暑さと冬の寒さを和らげる機能があります。
後者に関しては、夕涼みの場になったり、庭から出入りできる縁側は気軽に集まれる場にもなりました。
また、軒は日射を遮り室温の急上昇を防いでくれたり。雨風を遮る役割を果たしてくれます。
しかし、いずれも余白的であり「無駄な空間」として捉えられることもしばしば。
押しつけがましく、これらのような事物を真似て設えるのではなく
大事なことは過去に戻るのではなく、その意思を受け継ぐこと。
受け継いできたデザインの根本には必ず意味があり、それが見た目の美しさとして表現されれば尚良し。
丁寧に、家を造る。
旧き良き日本の住まいから学んだ意思をもって、家造りに携われればと思います。
とりい