「木を見上げて暮らす」
木の家で木を見上げながら暮らすことは、とても自然なことです。柱や梁を表した真壁造りは木造の良さを一番表現します。木が持つ調湿作用は、人と家の健康を守る重要な力です。
今回の「皆実町の家」の木は、沖田で初めての試みとして「燻煙熱処理」された木材を使用しています。囲炉裏から出る煙で家中の木が燻されていた古民家は丈夫で長持ちです。
スモークサーモンやかつお節などの燻製品が腐りにくいことも広く知られています。
そんな特長をもつ燻煙乾燥木材は、ダニや白アリ、カビに対しても強い耐性を持っています。防腐、防カビ、防虫に特別な薬品を使用することなく、本来の木の持つ力を引き出してくれます。また、燻煙乾燥材のもうひとつの特長は、人工乾燥でありがちな木の本来の色味をころしてしまうこともなく逆に燻煙することにより、本来の色をより深めた色合いに仕上げてくれます。自然に成長する木はいろいろな条件下で育っていきます。日当たりの良いところ、悪いところ、風の強いところ、弱いところ、傾斜の強いところで育つ木、なだらかなところで育つ木。木はそれが育つ条件で少しずつ性質の違うものに成長していきます。燻煙乾燥はそんな木々の品質を平均化してくれます。杉は杉らしく、ヒノキはヒノキの良さを表現してくれます。また加工しにくい広葉樹等でも、樹種を選ばず、品質の高い部材に仕上げてくれます。 今回の燻煙材を使った家づくりは沖田にとって初めての家づくりです。とは言ってもそこで使われている木は「島根県産材」隣町の木です。加工場も島根県。こんなに近くにこんな木があるのに、今まで私達は知らずにいました。それは燻煙乾燥の技術が一朝一夕に出来上がったものではないことを意味します。長年の研究で完成に近づき、初めて実用され始めた技術です。まだまだ発展途上の燻煙乾燥ですが、その良さははっきりと見てとれます。
「おもしろい。もったいない」のOMソーラーの技術と会い通じる
ものがあるように思います。木を燻す燃料も木の皮や、破材です。加工することでゴミも出さず全てを自然の力でやりとげるエコロジカルな技術です。 |