街から離れ、郊外にいくと田んぼの真ん中に「ご殿」のような家がたくさんあります。これらは日本の高度成長期の豊かさの表れの一つだと思いますが、もっと古くから建っている、簡素な農家の方が家としての機能や美しさをかもし出しているように思えます。
新しい団地に行くと、いわゆる「流行」という家がたくさん建ち並んでいます。住み手が本当に望んで建てた家なのか、メーカーが作ったものをなんとなく買った家なのか、後者であれば5年も経つと違う流行に流され、自分たちが買った家が時代遅れになったように感じられるのではないか、心配してしまいます。
廻りの風景や環境に調和する家はやはり本物志向の家だと思います。
周りの風景が素晴らしいものであれば、その風景に溶け込む様な、そうでないところに建てるのであれば、その家が建つことによって周りの風景を美しくさせるような家が理想です。
そして何より、
住まい手の主張が見える家が良い家に見えてなりません。